2月28日(日)に第142回日商簿記検定が実施されます。
直前になれば、誰しもが「今回出題可能性が高い論点はどこなの?」ということが気になると思います。
そこで今回は、日商簿記検定3級・2級の直前出題予想を行っていきます。
前回141回の予想記事は、かなり当たったと思いますので、今回も当たることを心から祈っております。
前回の記事はコチラ↓
日商簿記検定第141回直前予想!!
https://blog.cpa-net.jp/bookkeeping-141.html
1.難易度分析
日商簿記検定では過去の問題と類似した問題が多く出題される傾向があります。しかし、前回141回の様に、定期的に過去の出題傾向とは全く異なる問題も見受けられるようになっています。
そのため、すべての範囲を網羅的に学習することが望ましいですが、過去の問題と類似した問題が出題される可能性が高いため、良く出題される形式や今回の試験で出題される可能性が高い論点については、特に重点的に復習を行ってほしいと思います。
また、前回の141回が極端に難易度が高かったため、今回の142回はオーソドックスな問題が出題される可能性が高いと思います。
2.日商簿記3級直前予想
(1)第1問対策 (配点20点)
第1問は、仕訳の問題が5問出題されます。 過去によく出ている仕訳論点の対策を行うことをお薦めします。
(2)第2問対策 (配点8点~10点)
第2問では、以下の形式が特に多く出題されています。
なお、過去10回の出題傾向は以下の通りになります。
142回については、補助簿の選択と仕訳問題の出題可能性が高いと思われます。補助簿の選択が出題された場合には、満点が取れるように練習を積むことが重要になります。仕訳問題はどの論点が出題されるかの予想は困難であるため、その場で丁寧に仕訳を書いて対応することになります。
(3)第3問対策 (配点30点)
第3問では、かなりの確率で試算表の作成の問題が出題されます。そのため、第14章に収録してある試算表の総合問題(取引を集計して試算表を作成する問題)をしっかりと復習するようにしてください。
試算表の問題は、解答で問われている試算表が、『残高試算表』・『合計試算表』・『合計残高試算表』のどの種類なのかに、特に注意を払うようにしてください。
なお、過去10回の出題傾向は以下の通りになります。
142回については、合計試算表の出題可能性が高いと思われます。
(4)第4問対策 (配点8点)
第4問では、以下の形式が特に多く出題されています。
なお、過去10回の出題傾向は以下の通りになります。
142回については、伝票会計の出題可能性が高いと思われます。伝票会計が出題された場合には、3伝票制の出題の可能性が高いですので、満点を取れるようにしてください。
(5)第5問対策 (配点32点)
第5問では、精算表の問題を中心に、たまに財務諸表の作成が出題されます。そのため、精算表の総合問題の復習をしっかりと行うようにしてください。
ごくまれに推定問題が出題されますが、今回は通常の精算表の問題が出題される可能性が高いと思います。
3.日商簿記2級直前予想
(1)第1問対策 (配点20点)
第1問は、仕訳の問題が5問出題されます。 ただし、最近の139回・141回は過去の問題とは全く異なる主旨の問題が多く出題される傾向にあります。この場合には網羅的に学習を行うことが対策としては必要になりますが、138回まで及び140回に良く出題されていた論点をまずは重点的に復習を行うようにしてください。
(2)第2問対策 (配点20点)
第2問では、帳簿組織・伝票会計・個別論点の問題が多く出題されます。過去10回の出題範囲は下記の通りです。
143回の試験から帳簿組織と伝票会計の大部分が試験範囲から除かれますので、個別論点の出題の可能性が高いと思います。特に銀行勘定調整表や、有形固定資産関連の出題可能性が高いと予想されます。
(3)第3問対策 (配点20点)
第3問では、精算表の作成、財務諸表の作成、本支店会計の総合問題が出題されます。
過去10回の出題範囲は以下の通りです。
第143回から本支店会計の大部分が試験範囲から除かれること、前回精算表の作成が出題されたため、今回はオーソドックスな財務諸表の作成の可能性が高いと予想されます。
財務諸表の作成の総合問題の復習をしっかりと行うようにしてください。
(4)第4問対策 (配点20点)
第4問では、費目別計算・個別原価計算(部門別計算含む)・本社工場会計の問題が出題されます。
過去10回の出題論点は以下の通りです。
前回本社工場会計が出題されてたこと、費目別がしばらく出題されていないため、今回は費目別計算の出題可能性が高いと予想されます。特に費目別の対策をしっかり行うようにしてください。
(5)第5問対策 (配点20点)
第5問では、総合原価計算・標準原価計算・直接原価計算が出題されます。
過去10回の出題論点は以下の通りです。
前回直接原価計算が出題されていますので、今回は、総合原価計算の特に工程別計算といったオーソドックスな問題の出題が予想されます。
特に総合原価計算の練習を強化していただければと思います。
4.総括
次回の143回から試験範囲が大幅に変更になることから、今回の142回は合格しやすい回にしてくると予想されます。
典型論点の対策が特に重要になりますので、是非、今回の出題予想も参考に、過去の問題の典型問題をしっかり復習して、変更前の今回で合格を勝ち取ってほしいと思います。