簿記・会計の勉強をしている方必見!会計の王道学習法!

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はじめに

日商簿記検定をはじめ、税理士や公認会計士試験の学習をしている人は、一人ひとり、学習に費やせる時間や得意・不得意な作業も異なっています。そのため、勉強方法はよく十人十色と言われます。

しかし、より効果的・効率的に学習成果を上げるための、正しい勉強方法というものは存在しています。そのため、今回は、短期合格のための王道となる正しい勉強法を紹介いたしますので、みなさん一人ひとりの現状に照らし合わせ、少しでもうまく活用してもらえればと思っています。

1.現状分析フローチャート

まずは、以下の現状分析フローチャートを用いて、自分の現状を正確に把握してもらえればと思います。

もちろん、科目ごとや論点ごとに現状は異なると思いますが、合格に向け、現状から正しいアプローチを図るためには、現状を正確に認識することが何よりも大切になります。

2.正しい簿記・会計の勉強方法とは 

(1) 『理解』と『定着』のバランスを図る

自分の現状を把握したら、合格へ向けた正しい対策を講じていくことが求められます。ここで、正しい勉強方法の目的は、『理解』(わかる)と『定着』(できる)を習得することです。

理解(わかる)だけでは、本番ではなかなか得点できない状態に陥ってしまいます。また、理解(わかる)を疎かにして、解法や解答を暗記に頼って覚えようとしても、すぐ忘れてしまい、かつ、初見の問題への対応力も養われません。

そのため、効率的に本番で合格点を獲得するためには、正しく『理解』した上で、反復し『定着』させることが必要になります。

理解と定着を時系列で示すと以下のようになります。

【理解と定着の時系列】

理解と定着の時系列

また、正しい勉強方法を実践した場合と自分なりの間違った勉強方法を実施した場合では、勉強の効率性が大きく変わり、結果本試験時の実力に大きな差が生じてしまいます。

長い目で見れば、無駄なことなどないかもしれませんが、期日までに成果を出すことが求められる資格勉強においては、短期間で合格するために、効率的に学習をすることがとても大切になります。

【正しい勉強方法と間違った勉強方法の比較】

正しい勉強方法と間違った勉強方法の比較

3.正しい勉強方法を実践しない場合に陥りやすいケース

(1) 正しい理解を実践していない場合に陥りやすいケース

正しい理解を実践しない場合は、理解が不十分なまま、やみくもに問題演習を繰り返してしまうことになるため、実力が伸びず、その結果、勉強方法に悩んでしまいます。

実は理解が不足している場合において、本人は理解できていると誤解していることが多いことも、なかなか改善が進まない要因になります。 そのような、理解不足の場合に、陥ってしまうケースを紹介いたします。

  • 計算問題の解法を覚えるため、その時は解けるようになるが、記憶が持続できずにすぐ忘れてしまう。
  • 計算問題の解法を覚えるため、異なる問題が出題された場合に、どう解けばいいのかがわからない。
  • 理論問題において、出題者の意図を読み取ったり、適切な骨格を組み立てることができない。
  • 計算問題及び理論問題ともに、解答・解説を見てもすぐに納得できない。
  • 計算問題及び理論問題ともに、解答・解説を見ればすぐに納得できるが、初見の問題に対応できない。
  • 上記の状況から成績を向上させるために、理解の仕方を改善するのではなく、問題演習量をひたすら増やす結果、状況が一向に改善しない。

このような場合には、理解不足が原因であるため、やみくもに反復をしても、なかなか成果が上がりません。よって、根本の原因である理解の仕方を改善することが重要になります。

(2) 正しい定着を実践していない場合に陥りやすいケース

以下の様なケースでは、正しい理解はできているが、純粋に定着のための反復が不足している可能性が高いと言えます。

  • 解くスピードが遅く、時間がかかってしまう。しかし、時間さえかければ解ける。
  • 以前は解けていたが、論点を忘れてしまっていて解けなかった。

4.簿記・会計の無駄な学習をしないために

では、上記のような状況に陥らないようにするための正しい勉強方法の中身について説明していきます。 正しい勉強方法は、『理解』と『定着』の両方をバランスよく習得することですが、それは、本試験当日において、重要論点のどの論点が出題されても、基本的な問題であれば解けるという状態にすることが目標です。

正しい理解とは、① 自分の言葉でしっかりと説明できること。② 全体像から各論へと体系的に理解することです。

正しい定着とは、① 3回は反復すること。② なんとなく反復するのではなく、理解を確認しながら、かつ実戦を意識しながら反復することです。

正しい理解と正しい定着を習得することにより、本試験で重要論点が出題された場合に、しっかりと得点できるアウトプット力を効率的に養成することが可能となります。一見、遠回りに感じるかもしれませんが、この王道のやり方が、忘れづらく、かつ、応用力も養われるため、最終的には最短距離になると信じています。

(1) 正しい理解とは

以下では、正しい理解の仕組みと正しい定着の仕組みについて詳しく見ていきたいと思います。

① 全体像から各論へと体系的に理解すること

正しい理解を行うためには、

  • 全体像の理解
  • 各論点の具体的な理解
  • アウトプットのための理解

を体系的に行っていくことが求められます。

この際に重要なのが、縦の論理の繋がりと、横の論理の繋がりをしっかりとつなげていく意識になります。AだからBになってCになるという論理の繋がりを行っていくプロセスです。

② 自分の言葉でしっかりと説明できること

そして、次に大事なのが、上記の論理の繋がりを自分の言葉で説明できることになります。例えば、運動不足は健康に良くないという事実は、ほとんどの方がその通りであり知っていると答えるのではないでしょうか。

しかし、どのような論理で健康に良くないのかを自分の言葉で体系的にロジカルに説明できる人は、自分も含めて、ほとんどいないのが現実です。

これこそ、わかったつもりの状態なのです。

我々は医者ではありませんので、運動不足がなぜ健康に悪いのかを論理立てて理解し、人に説明できる必要はありません。

でも、本当に健康を実現するのであれば、そのロジックを理解することで、より健康になるための運動方法が実践できるようになりますし、そのロジックを応用して、栄養面や睡眠面、ストレスなど、健康にかかわる様々なものにも活かせるはずです。

コンピューターの仕組み、人を信頼する仕組みなど、我々人間は分かったつもりで、実は全く理解していないということが多々あるという認識が必要です。

③ わからない→わかったつもり→本当にわかった の違い

理解の程度には、わからない→わかったつもり→本当にわかったというレベルがあります。そして、わからないと分かったつもりは、多くの人が認識しています。しかし、わかったつもりと本当にわかっているのかを明確に区別していない場合が多く、そこにこそ理解の落とし穴が潜んでいます。

全体像から各論の繋がりをしっかり自分の言葉で説明できないにも関わらず、多くのことを本当にわかっていると錯覚するのが人間です。

そのため、正しい理解をするためには、わかったつもりで終わらせずに、本当にわかったという状態を目指すことが大切になり、そのための指針が、人に論理の繋がりをわかりやすく、かつ、自分の言葉で説明できるかどうかを検証してほしいと思います。

④ 会計特有の理解の留意点

そして、本当にわかった状態にするために、会計特有の注意点がいくつかあります。会計で正しい理解をするためには、取引の全体像の理解と財務諸表の結論の理解こそが全体像の理解に該当します。

また、全体像の理解とつなげて、各取引の具体的な会計処理を理解すること、さらには、問題を解く際の注意点というアウトプットのための理解を行わなくてはいけません。

この時に注意しなければいけないのは、最初の全体像の理解を疎かにしてしまうという落とし穴です。簿記や会計を苦手としている方のほとんどは、個の落とし穴に嵌ってしまっていると言えるでしょう。

取引の全体像の理解と財務諸表の結論の理解を疎かにしていることが、簿記や会計の理解を妨げている一番の原因と言えます。

⑤ 複式簿記の原理を理解する

簿記・会計という学問は、会社の活動を財務諸表という成績表で表現することを目的としています。そのため、すべての活動が、財務諸表にどのように表現されるのかという視点を常に意識することが理解のためにはとても重要です。

その財務諸表の結論を理解するためにも、複式簿記の原理を正確に理解することが求められています。

ここで、複式簿記の意義は学問的には以下のようになります。

簿記において、全ての簿記的取引を、その二面性に着眼して記録していき、貸借平均の原理に基づいて組織的に記録・計算・整理する記帳法のことをいう。

この説明がわかりづらいのと、貸借対照表と損益計算書を混ぜて教えてしまうところに、日本の会計教育の課題があります。

では、以下の例を考えてみましょう!

  • 1.株主が10,000円を出資し会社を設立した。出資金はすべて現金として保有している。
  • 2.会社設立と同時に銀行から5,000円を借金して現金を入れた。

上記取引を勘案して貸借対照表を作成すると

借方 金額 貸方 金額
現金(資産の増加) 10,000 資本金(純資産の増加) 10,000
現金(資産の増加) 5,000 借入金(負債の増加) 5,000

となります。

この時の財産の状態は、下記の図の期首の貸借対照表で表現されます。

この時、

資産は、会社が所有するすべての財産
負債は、支払い義務(将来の財産の減少額)
資本(純資産)は、資産から負債を差し引いた会社の正味財産

と表現されるため、

表面上は、15,000円の資産を保有しているが、銀行に5,000円の借金の返済義務があるため、会社の正味財産は、10,000円ということを意味しています。

ここから、

会社が、下記の3つの取引を通じて、1年間で5,000円を儲けたとしましょう。

  • 3.商品を8,000円で仕入れ、代金は現金で支払った。
  • 4.給料2,000円を現金で支払った。
  • 5.商品を15,000円で販売し、代金は現金で受け取った。
借方 金額 貸方 金額
仕入(費用の発生) 8,000 現金(資産の減少) 8,000
給料(費用の発生) 2,000 現金(資産の減少) 2,000
現金(資産の増加) 15,000 売上(収益の発生) 15,000

この場合、15,000円の収益を獲得し、10,000円の費用が生じているので、5,000円利益を獲得できました。

そのため、下記のように、期末の貸借対照表は、現金が5,000円増加し、会社の正味の財産である資本(純資産)が5,000円増加します。

※資本(純資産)は、出資金は資本金、活動から稼いだ利益は繰越利益剰余金と表示します。

上記の期末貸借対照表は、表面上は、20,000円の資産を保有しているが、銀行に5,000円の借金の返済義務があるため、会社の正味財産は、15,000円(元手10,000円、利益5,000円)という状態を意味しています。

つまり、会社が利益(儲け)を獲得することは、会社の資本(正味財産)が利益分だけ増加することを意味しています。

この時に、貸借対照表は、会社の財産の状態を表側と裏側からしっかりと開示しているのです。

例えば、AさんとBさんという人が、ともに、10億円の豪邸を所有していたとしましょう。
その場合に、Aさんは銀行から9億9,000万円を借金していて本当の財産は1,000万円しかない。

Bさんは、銀行から借金はしておらず、すべて自分の財産である。

この時に、2人の貸借対照表は、

Aさんの貸借対照表
資産
10億
負債
9.9億
純資産
0.1億
Bさんの貸借対照表
資産
10億
負債
0
純資産
10億

と表現されます。

つまり、貸借対照表は、表面上どれだけの資産を保有しているかのみならず、裏側で、その資金をどのように調達してきているのかという負債と資本(純資産)の内訳を開示することで、財産の状態を適切に開示できるようにしているのです。

そして、ここからが本題です。

複式簿記の原理は、取引を2面的にとらえるのですが、

それは、財産の状態の変化を、
貸借対照表の3要素(資産・負債・資本)の変化として、2面的に理解するということを意味します。

つまり、先ほどまでの5つの取引は、

1.の出資の取引は、現金という資産も増加するが、会社の正味財産である資本(純資産)も増加する。

借方 金額 貸方 金額
現金(資産の増加) 10,000 資本金(純資産の増加) 10,000

2.の借入の取引は、現金という資産も増加するが、借入金という負債も増加する。

借方 金額 貸方 金額
現金(資産の増加) 5,000 借入金(負債の増加) 5,000

3.の仕入れの取引は、会社の正味財産である資本(純資産)は減少し、現金という資産も減少する

借方 金額 貸方 金額
繰越利益剰余金
(純資産の減少)
8,000 現金(資産の減少) 8,000

4.の給料の支払いの取引は、会社の正味財産である資本(純資産)は減少し、現金という資産も減少する

借方 金額 貸方 金額
繰越利益剰余金
(純資産の減少)
2,000 現金(資産の減少) 2,000

5.の売上の取引は、現金資産も増加するが、会社の正味財産である資本(純資産)も増加する。

借方 金額 貸方 金額
現金(資産の増加) 15,000 繰越利益剰余金
(純資産の増加)
15,000

つまり、すべての取引を貸借対照表の3つの要素(資産・負債・純資産)の2つの項目の変動として考えていくのです。

結果、取引は、

資産が増加し、負債も増加する(銀行から借り入れをした場合など)
資産が減少し、負債も減少する(銀行の借入金の返済をした場合など)
資産が増加し、純資産が増加する(収益の発生、出資など)
資産が減少し、純資産が減少する(費用の発生など)

など、財産の状態の変動を、貸借対照表の3つの要素(資産・負債・純資産)の変化として、2面的に表現しているに過ぎないのです。

しかし、上記のように貸借対照表の3要素(資産・負債・純資産)だけで複式簿記を適用すると、利益が5,000円稼げたことや、各期の財産の状態は開示できるのですが、どのように利益5,000円を稼いだのかという内訳(収益と費用)がわかりません。

そのため、簿記は、普段は、会社の正味財産である資本(純資産)の増加項目と減少項目を収益・費用として開示することにより、儲けの状況までも開示できるようにしたのです。

借方 金額 貸方 金額
仕入(費用の発生)
(繰越利益剰余金の減少)
8,000 現金(資産の減少) 8,000
給料(費用の発生)
(繰越利益剰余金の減少)
2,000 現金(資産の減少) 2,000
現金(資産の増加) 15,000 売上(収益の発生)
(繰越利益剰余金の増加)
15,000

だからこそ、損益計算書で算定した当期純利益の額だけ、期末の資本(純資産)は増加することになります。もともと資本(純資産)の増減項目を収益と費用で表現しているので、当然の結果と言えます。

なので、

収益は、資本(繰越利益剰余金)の増加要因
費用は、資本(繰越利益剰余金)の減少要因

と言われるのです。

上記関係を図示すると下記のようになります。

このように、複式簿記は、貸借対照表の財産の状態の動きを常に、貸借対照表の3要素(資産・負債・純資産)の変化として、2面的にとらえるということを基本構造にしているのです。

この部分が理解できていると、常に取引を2面的にとらえることが容易になる、B/SとP/Lという異なる財務諸表の関係性が理解でき、会計の本質的な理解につながります。

これが、複式簿記の原理においては、とても重要な理解です。

日本の多くの簿記教育や、会計教育においては、ここの基本原理の説明が不十分であるために、多くの人が、借方(左)、貸方(右)って、よくわかんないよね。2面的にとらえるってどういうことだろうね。という印象になり、会計を苦手にしている方が多くなっています。

そのため、簿記や会計を学ぶ方は、是非複式簿記の理解についてしっかりと習得することをお薦めします。

⑥ 取引のイメージを理解する

複式簿記の理解を行った後は、有形固定資産の購入と減価償却、有価証券の購入と時価評価と売却などの取引について、取引の全体像を理解したうえで、財務諸表への結論を理解することになります。

結局こういう取引だよね。だから、財務諸表には、このように表現されるよね。という俯瞰的な理解をまずは強く意識してほしいと思います。その俯瞰的な理解と具体的な各論点の理解を常に繋げながら理解することにより、わかったつもりから、本当にわかったという段階に理解が深化することになります。

(2) 正しい定着とは

理解ができた後は、できない→できる→いつでもできるという状態に定着させるための反復が必要になります。そこで、実際には、どの程度反復すればいいのか、どのように反復すればいいのかについて、見ていきたいと思います。

① 忘却曲線

これは、多くの方が聞いたことがあると思いますが、人の記憶は、定期的に反復をしないと定着しません。そのため、何度も反復をすることで記憶を短期記憶から長期記憶へ移行させることが必要になります。

長期記憶とは、脳が生きていくために必要な情報と判断し、忘れないように記憶することです。よく酔っ払いで意識もなくなっているような人が、自宅に千鳥足でも帰れるのは、帰宅する経路が長期記憶に貯蔵されていることから、無意識でも家に帰ることができるためです。

多くの情報が入ってきた場合、脳はいったん短期記憶に貯蔵します。そして、その後ほとんど使用しない情報は自然に忘れるようにして、何度も入ってくる情報は重要なので、長期記憶に移行し、忘れないように記憶する仕組みになっています。これは、脳のキャパシティーが一杯にならないようにしている機能です。

そのため、まずは、忘却曲線を意識して、1日以内、1週間以内、1か月以内と、3回以上の反復をして定着させることが重要です。

② 脳の回路の仕組み

脳の回路は、何度もその思考を繰り返した場合に強化され、素早く処理できる仕組みになっています。

イメージで言うと、最初はジャングルのように通りづらいのですが、何度が通っていると徐々に獣道のように通りやすくなり、広い道路になり、コンクリートで塗装され、最後には高速道路ぐらい早く進めるようになります。そのため、ある程度反復を行い、コンクリートで塗装された道路以上に回路を強化することで、『わかる』から『できる』に進化させることが可能です。

スポーツであれば、『わかる』と『できる』の違いは明確に意識できると思いますが、勉強になるとわかる段階でできると勘違いして反復をしない結果、いつまでたってもジャングルの中を進んでいる状態になってしまいます。その結果、わかってはいるけどテストでは点数が取れないリスクがあるのです。

そのため、最終的には10回転ぐらいの反復を行い、脳の回路を高速道路にしていく意識を持ってください。

③ 複式簿記という新しい概念

上記、忘却曲線と脳の回路の仕組みは、簿記以外のすべての物について定着させるための一般理論として言われていることです。

しかし、簿記は、一般の定着の理論ともう一つ、複式簿記という新しい概念が入るために、より反復が重要と言われるのです。

複式簿記という概念は、取引を『原因』と『結果』に分けて2面的にとらえることになります!その結果、財産の状態を表側の『資産』と裏側の『負債』と『資本(純資産)』で表現することが可能になり、会社の財産の状況を適切に表示できるようになります。

また、資本(純資産)の増減を『収益』と『費用』に分けて捉えることで、経営成績についても適切に開示できるのです。

この複式簿記の原理は、非常に優れた原理なのですが、算数で言うところの足し算・引き算ぐらいの根本原理であり、1の次は2、2の次は3ぐらいのルールである。そのため、まずは反復を行い、1+1は2ということに違和感がないのと同様の感覚にすることが求められます。

会計が苦手な方は、この複式簿記の原理を受け入れない、または反復して定着していないということが多いのが現状です。

この複式簿記の原理は、会計に限らず、ビジネスの仕組みを理解する上で、とても重要な概念であるのと同時に、新しい概念なので、反復を行い、定着させることが重要になるのです。

④ アウトプットのための知識の定着も意識する

正しい定着をするためのもう一つの留意点は、問題を解くための知識の定着も意識することです。

表面的な知識のみではなく、論点ごとに問題文で見極めないといけない指示は何か、この問題文はどのような意味を持っているのか、よく聞かれるひっかけポイントはどこなのかといった、問題を解く際の知識まで意識を持って反復することが重要です。

このアウトプットのための知識の定着が弱いと、ケアレスミスや指示の読み落としなどにより、解答を見ればわかるけどなかなか試験では点数が取れないということになりかねません。

事前に対策を取れるケアレスミスをどれだけ少なくできるのかという視点を大切に、反復をしてほしいと思います。

このように、簿記は、

  • 記憶を定着させるためにも
  • 素早く思考回路が処理できるようになるためにも、
  • 複式簿記の原理を頭に叩き込むためにも、

反復が重要と言われるのです。

そのため、是非、簿記の学習を行っている方は、例題や復習問題などの問題演習をしっかりと行い、反復を実践してほしいと思います。

そして、同じミスを繰り返さないように、テキスト上で結論を覚えるべき知識を色分けしたり、テキストの余白に、問題を解く際の留意点などを書き込むことが重要になります。

5.おわりに

今回は正しい勉強方法について説明してきました。みなさん一人ひとり置かれている状況が異なる中で、正しい勉強方法を行うために最も重要なことは、現状を正確に認識することだと感じています。

わからない→わかったつもり→本当に分かった→できるつもり→できる→いつでもできるという学習プロセスの中で、科目ごと、論点ごとに、現状認識を正しく行い、現状に即した正しい勉強方法をいかに上手に実践するかで、勉強の効率性は大きく変わります。

今回の王道の学習法が、みなさんの効率的な学習の『道しるべ』として、少しでも貢献できれば幸いです。

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